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<ナリワイ女性インタビュー>no.7黒澤由希さん 後編 

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今年の3月に鶴岡市にUターンし、東京と鶴岡で仕事と「ナリワイ」を組み合わせながら仕事をしている黒澤由希さんの後編です。

「ナリワイ」を始めようと思ったきっかけは?

鶴岡にUターンしてきた由希さんは、こちらでも何か仕事をみつけなきゃというときに、ご主人の剛さんが藤村先生の「3万円ビジネス」を知っており、Facebookイベント“鶴岡ナリワイプロジェクト”に参加することを勧められました。「気が合う人がいるかもしれないよ」と勧められたそうです。

最初の説明会のときは大勢の人がいて、内容もよくわからなかったけれど、東京にいた頃に周りにあった小さなあったかいコミュニティと似ている感じがして嬉しく懐かしい気持ちになったという由希さん。こちらではしばらく、営業バリバリのジュエリーの仕事はしたくなかったといいます。その後自分はどういう形で「ナリワイ」をしようかなと思っていた頃、仕事で大阪に行ったときに10年来の友人に会います。そして友人から“外国人観光客向けのおみやげやさん”を始めるという計画を聞きました。ちょうどその時、由希さんは「鶴岡ナリワイプロジェクト」の仲間から、自分たちが手作りで作った作品を集めた「ナリワイボックス」についての相談を受けていました。そのことを友人に教えたところ、「めちゃめちゃええやん!」と言ってもらえたとか。「大阪の友人は、私に仕事をふるよりも自分で仕入れや製作をした方がきっと効率よくできるはずのに、私とやりたいと言ってくれて。鶴岡の人達の仕事が増えるように配慮してくれるんですよ。」と由希さん。そうして、外国人に今、お土産として人気があるらしいからと、着物Tシャツを作ってもらえないかと頼まれたのです。

早速、「ナリワイ」のスタッフに相談し、作れる人を紹介してもらいました。そしてサンプルを作って友人に送ったところ、「作りがすごく丁寧!想像以上にすごくいい!」と喜んでもらえました。そのとき、「冬の間、農家のお母さんたちは収入が安定しないから、小遣い稼ぎになるものがあると嬉しいんだよね~。」と作ってくれた方から教えられた由希さん。ふと、数年前に体を壊して、家から出られなくなった時の自分と重なりました。「あの時、外で稼ぎたいと思ったけど、それができない自分がなさけなくて落ち込みました。自分の得意なことで少しでも収入があると、人の気持ちって明るく変わるよねって思ったんですよね。しかもそれで、山形県以外じゃないところからお金が入ってくるならすごくいいじゃないですか。この取り組みは地域の雇用をうむことに繋がると思い、これを私の『ナリワイ』にしていこうって思ったんです。」

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「ナリワイ」を始めてみて思ったこと

 

「着物Tシャツを2枚作って送ったらその後すぐに、買い取りで10枚注文をもらいました。いきなり最初から買い取りで契約してくれるところはないのでありがたいです。でもやっぱり、みんな最初は不安じゃないですか。 『この人の言ってることって信用できる?』って思うだろうし。だから地域でやるってことは時間と手間を惜しまないで、まず私を信用してもらえるようにコミュニケーションを作りながら、やっていかないといけないんだなぁと感じています。そして、着物Tシャツだけでなく、他にもたくさんある鶴岡の良いものを、作っている人の思いがちゃんと伝わるように丁寧に海外の方へ届けたいです。今までの経験と人脈を頼りにして道をつくっていけたらいいなと思っています。今は、着物Tシャツ以外に珊瑚を使ったアクセサリーを作ってもらっているところです。サンプルを作ってみて、評判がよければ内職ができる方に仕事としてお願いしたいと思っています。」

「私が東京と鶴岡を行ったりきたりするなか気づいたことは、かつてはこういう働き方は特別な人しかできないと思っていたけどそうではないということ。誰にでも開けている道なんだと気づきました。どこに住んでいても工夫をしたり支えてもらいながら、いろいろな働き方や生き方ができるんだよということを自分の生活から伝えてゆけたらいいなと思っています。」

ナリワイをしようとする人へのメッセージ

「頭で考えて計画するのは時間をかけたらできますが、そこから先へ進むのは自分の『やるんだ!』という覚悟だけだと思います。自分が直接お客様からお金をいただくようになると、ありがとうと喜んでくれる人も、違うんじゃないかと言ってくる人も絶対出てくるし、そういったことに一喜一憂してしまいますよね。普通ならそういうところでいちいち落ち込んだり、それで休んでしまうこともあるけど、『ナリワイ工房』ではみんな一斉にスタートするので、自分が何かに悩んでいるときは大抵誰かが同じことで悩んでたりするんですよ(笑)だからみんなでなぐさめあったり、たまに飲み会やってうっぷん晴らしたりしています。すごく前向きで楽しいです。もしちょっとでも興味ある方は参加してみるといいと思います。起業と考えるとハードル高いけど、『ナリワイ』と思うと低いですよ。後は自分が『これをやりたい!』だけじゃなくて、自分がやっているナリワイは、周りのどんな役に立つんだろうと考えながらやると、何かあったときに折れたりぶれたりしないと思います。私はよくぶれてますけど(笑)。そして『ナリワイ』は、収入の糧ととらえるのではなく、最初はアルバイトなんかと掛け持ちしながら、一年かけて1つやってみるくらいのペースだと楽なのでは。10年かけて『ナリワイ』だけで自活してゆけるみたいなイメージだとやりやすいんだと思います。」
「自分が動いてみると、想像以上にまわりが変わります。考えてばかりいるときより、一歩でも踏み出すと景色が全然違いました。考えている暇がなくなりました。だから動きながら考えるのがいいと思います。なぜか必死でもがいているときほど、周りから輝いて見られるじゃないですか。そういう人が1人、2人と増えていくと街も活気づいていくんじゃないでしょうか。そしてそこから、元気のエネルギーがどんどん波紋のように広がっていくといいなぁと思います。」

 

由希さんのように一旦、外にでたからこそ見えて来る地域での働き方があるのかもしれません。ご自分の経験からの辛さや厳しさが今の由希さんの優しさとエネルギーになって、今、「ナリワイ女性プロジェクト」の皆さんと一歩一歩進んでいる彼女の瞳はいつもキラキラと輝いています。


 

黒澤由希さん
鶴岡市出身 37歳
ご主人両親と4人暮らし
仕事:ジュエリーデザイナー、接客販売インストラクター


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