ナリワイインタビュー第4回目はナリワイづくり工房@鶴岡(2014年度)でシルク部を立ち上げ、鶴岡産シルク商品の開発・製造・販売に思いを込める小野寺志保さん、後編です。(前編はこちら)
自然のものにもともと興味があったのですか?
結婚前に東京で一人暮らしをしていた頃、偶然、潅水システムを扱う会社で3年ほど働いたという小野寺さん。その時に、自然保護に興味を持ち、土や植物、環境について勉強を始めました。仕事内容も事務・土いじり・商品開発・営業補佐の兼用で、製作に連日夜遅くまで、働いていた小野寺さん。「このシステムを、環境保全に役立てたい」という気持ちから、仕事は大変でしたが、とても楽しく働いていたしていたと振り返ります。「このときの自然を守りたいという強い願いから化粧品作りやシルクにも出会えたのかなと思っています。石けん作りを始めたのも、友人から薦められて偶然でした」。
そんな小野寺さんが化粧品に興味を持ち始めたのは、自分の肌が弱かったこと、そして娘がアトピーだったからもあったとか。今、自分の使う化粧品は自分で作ったものを使っています。志保さんは、小野寺美佐子さん(農家民宿菜ぁ女将)が立ち上げたにじの会(庄内食と自然に学ぶ会)https://www.facebook.com/syonai.shizen?fref=ts の事務局もしています。
ナリワイをしようとする人へのアドバイス
「ワクワク感を大事にして欲しいと思います。これをやらなきゃいけないと思うと仕事になってしまいます。ビジネスの広がりや売上ばかりを優先にするとせっかくナリワイで繋がった人たちの絆が薄くなると思うのです。互いに助け合うことによりナリワイの良さがでてくると思います」。
シルクに夢中になれたのは、環境に優しいからでもあったと小野寺さんはいいます。「蚕が食べる桑の葉を育てる時に、東京にいた時携わった潅水システムを使えたらいいなぁとも考えているんですよ。同じように環境に優しい繊維に麻がありますが、麻の栽培にも、システム使えていいかもしれません。今、少しづつ、麻も勉強しています」。将来の夢は、環境保護やシステムの管理で世界中を飛び回りたいと目を輝かせます。
「小学校の卒業アルバムに『将来の夢』を書く欄があるのですが、皆が『お花屋さん』や『お嫁さん』と書いているのに、私は『役に立つ仕事をする』と書いていたんですよね。今思うと、ナリワイにつながる事が出来たのは、子供の頃の夢が叶ったのかもしれません。」
ナリワイをしている女性たちのインタビューを重ねる度に思うのは、皆さん自分の好きなことを通して誰かの為になりたいという強い思いがあるということです。それは単なる利益重視の仕事とは全く違うものだということを改めて感じました。
(平成27年6月10日取材 文•写真 俵谷敦子)
小野寺志保さん (30代)
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繭と絹 https://mayu2kinu.thebase.in/
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