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<ナリワイインタビュー>no.10 五十嵐有紀子さん前編

ナリワイインタビュー第10回目は、ナリワイプロジェクトでトランスパレント・ルームを立ち上げた五十嵐有紀子さんにお話しを伺いました。

試行錯誤の日々だった学生時代

三川町出身の有紀子さんは高校卒業後、青森県内の大学に進学。就職に向けまわりが動き出す中、その流れに乗れずにこもりがちになってしまい大学に行けず、バイト(塾講師・聾学校の寄宿舎・本屋など)だけ通うような日々を繰り返し、大学に7年間在籍することになってしまいました。「同級生が卒業してしまってから立場が弱く感じてよけい学校に行かなくなってしまったのですよね。バイト先でも、自分の無知・無力さを思い知らされて、みんなに遅れた、社会に適合できないと強い劣等感をもってしまった。今考えれば、若いころの2・3年なんか、どうってことないのに」と有紀子さんは振り返ります。

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学生時代、何度も登った岩木山

 

製本への興味と憧れ

唯一好きで受講していた西洋美術史の講義で「絵の修復」に関心を持った有紀子さん。教授に詳しい話を聞きに行った所、「本を直す仕事もありますよ」と紹介され、東京池袋で製本を教えている方に会いに行きます。しかしそこは月2回教わるようなスクールで、有紀子さんが思い描いていた修行として弟子入りというようなものとは違ったので、それならまず資金を稼いでから修行先を探そうと考えました。

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学生時代5年ほど勤めた紀伊国屋書店弘前店

 

そこで、なんとか卒業して庄内に戻り、「無資格でできて給料がいいように思えた」鶴岡の新聞販売店で勤め始めます。

「午前2時頃から仕分けして3時過ぎからバイクで配達に行っていました。私は全然稼げなかったけど飛び込み営業もやりました。でも冬の配達が恐ろしくて…1年で辞めてしまいました」と有紀子さんは当時を振り返ります。

その後、本を直す仕事するために図書館司書の資格をとり、頼みこんで酒田の製本屋さんに就職し5年ほど勤務しました。「本を直す仕事もあるのですが、パンフレットなどを裁断して折るような工場労働が多く、納期が厳しくて機械の調子が悪いと夜中まで残ったりしていました」

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製本会社での作業風景

 

大変だった子育て期での出会い

そんな中、有紀子さんは第一子を授かります。

「主人の母は『子どもは母親がみるのが一番』『女は内助の功』という信念を持っている方でした。私も、製本の会社はいい会社でしたが、家庭ができたら仕事を続けるのは難しいと感じ、退職して子育て中心の生活が始まりました」

有紀子さんは幼児教育DVDなどを子どもに見せながら子育てをしていましたが「これでいいのかな」と疑問を感じていたそうです。

「自分の子育てにずっと罪悪感があって自信が持てなかった。お義母さんは早期教育をすすめるけど、主人はそれで育っていてそれが嫌になってしまっている」二人の板挟みになり辛くなった有紀子さんはプチ家出を何度かしたこともあると振り返りました。

「今、実の親による子どもの痛ましいニュースを見て、長女が『お母さん私を虐待した?』と冗談で聞くのです。私はそれに黙ってしまったりする。家庭内の不満を第一子にぶつけてしまい、酷いことを言ってしまったこともあってそういうニュースは他人事じゃない。わたしも紙一重でした。」

そんな子育て中、頼んでいた生協の宅配でクーヨンという育児雑誌と出会います。「育児が変わる!」というキャッチフレーズに、藁にもすがる思いで年間購読を申し込みました。自然療法・アロマ・シュタイナー教育など興味深く読み進める中でトランスパレントと出会います。「これは綺麗!と思って娘が折り紙をし始めるような時期だったのでネットで取り寄せたらはまりました。音も出ないし、工具も使わない。静かにできるから、子どものお昼寝の時にやって出来たら窓に貼ってみると、なんかいい雰囲気だったのです」

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トランスパレント

 

クーヨンの影響もあり、子どものお菓子なども手作りするようになった有紀子さん。三番目の子が生まれてからは「○○を作ろう!」などテーマのある企画への参加も増えていきました。その中で印象的だったのが吉田祐子さん、結城ななせさん主宰のやまがたこどもアトリエと、手仕事カフェを行っていた小松馨さん。

「小松さんの作る藁のコースターや竹飯盒に心惹かれました。地域の子ども会のイベントに取り入れたいなと小松さんに竹飯盒のやり方を習いにも行きました」

有紀子さんは、嫁ぎ先で採れる庭先果実を使った放課後児童料理教室みたいなことをやりたいと小松さんに相談しました。小松さんからは人集めや自宅を開放するのが大変、いきなりは始められない、まずは情報を集めて勉強会に出てみたらとアドバイスを受けました。

(後篇へ続く)


五十嵐有紀子さん (40代)

職業 主婦 ご主人と小6・小3・小1の3人の子どもの5人家族

トランスパレント・ルーム 主宰


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