ナリワイインタビュー第3回目は、長く生花に携わり、現在は生花店に勤務しながら、野の花や自然のものを使ってリースやオブジェを作るワークショップも開催している齋藤智子さんにお話を伺いました。
花に関わることをやっていく
齋藤さんが花に携わるようになったのは、21歳のとき、夢で「花屋になれ」とお告げがあり、その日のうちに当時楽しく勤めていた会社に辞表を提出、生花店の求人を探しました。しかし、花屋での仕事はなかなかみつからず、ようやく実家近くの青果市場の生花部門で花束作りの仕事を見つけ5年ほど働きました。このとき学んだ仕入れなどの仕事は、後に生かされているなと齋藤さんは振り返ります。その後、平日は銀行で、週末は花屋のパートで5〜6年ほど働き、10年ほど前からフラワーアレンジメントの教室を始めました。
2011年の東日本大震災の頃から、教室の出席人数が減り、花が入荷しづらくなったため、いくつかあった教室を鶴岡の教室1本に絞りました。そこで、他に何か仕事をしなくてはと思い、知人の花の卸の仕事を手伝ったり、パン屋で2年ほど働いたときもありました。そんな折り、以前勤めていた花屋で求人があり、そこで勤めることになりました。現在は、週4日花屋に勤務し、週1回のアレンジメント教室と土日にはワークショップも開催しています。
「ナリワイ」をはじめようとおもったきっかけは?
Facebookで「ナリワイづくり工房@鶴岡」のことを見つけたという齋藤さん。月3万円ビジネスには以前から関心があったといいます。「月3万円ビジネスってなんだろう」と以前から思っていたのですが、やっと昨年「ナリワイくり工房@鶴岡」に参加しました。お金も経費もかけないで始めようということで、齋藤さんは、仕事で使ったカボチャの種を植えて収穫し、そのカボチャを使って何かできないかと考え、道端の草や農家の廃棄物等、自然素材のフラワーアレンジワークショップ(Flowergarden部)の部長になることにしました。
実際に「ナリワイ」をしてみて
齋藤さんは、「ナリワイづくり工房@鶴岡」で山口覚氏の講演会に参加し、「誰かひとりを泣いて喜ばすこと」という言葉を聞いて、思い浮かんだ大切な人がいました。仕事を辞めて間もなく塞ぎがちだった友人を喜ばせたいと思った齋藤さん。1回目のワークショップに思いついたのが、彼女の作る美味しいカレーと齋藤さんの作る柿の実のリースのコラボでした。これは、結果的にとても好評でした。
2回目のナリワイワークショップ中間報告会では、野原に咲く花を使ってブーケを作りました。仕事が忙しく、野原に材料を採りに行く時間がなかった齋藤さんは、日中目星をつけておいたものを、夜中に採りにいきました。ところが、既に刈られてなかった上、家に持ち帰った花を翌朝見ると、花から虫が沢山出てきたりというハプニングもありました。もちろんワークショップで使う花は事前に湯上げし、下準備もしっかりします。材料がただだからこそ、ラッピングには特に気を配り、仕上がりは素敵なブーケにしたいと考えました。
3回目は、種から育てたカボチャを使ってハロウィンのフラワーアレンジを作るワークショップでした。仕事で使ったカボチャから取り出した種をうまく活用したいと思い、カボチャを育てることにしました。ところが100個撒いたカボチャの種から、たった3個しかカボチャは収穫できず、その3個のカボチャはもったいなくて、ワークショップでは使うことができなかったという齋藤さん。結局、花屋で仕入れたカボチャを使いました。
4回目のワークショップは、「ナリワイづくり工房@鶴岡」の最終報告会でした。「ナリワイ」の他の部活の部長さんたちが作った稲とコーリャンを利用したしめ縄リースを作りました。他の部活の仲間が作ったものを使い、ワークショップができたことは良かったと思いました。
後編では齋藤さんが「ナリワイ」を始めてみて思ったことや「ナリワイ」を始めてみようと思っている人へのメッセージをお伝えします。(後編に続く)
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