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<ナリワイ女性インタビュー>no.27 菊池淳子さん 前編

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鶴岡ナリワイプロジェクトとの出会いは、藤村靖之先生の講演会のチラシを、コミセンで見たことがきっかけでした。その時、淳子さんはピンときたと言います。これまで、起業に関心はあって、起業セミナーには参加したことはありました。先生の話は面白かったけれど、なんとなく、起業は男社会の中にあるような気がして、自分に起業を当てはめることが難しかったそうです。当時は、そんなもやもやがあったのですが『月3万円ビジネス』のチラシを見た時に「なにかできるかもしれない」と思い、参加することにしました。

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「自分で作ったものを売ったりすることはあったんだけど、それをなかなか収入につなげられなくて。起業セミナーは考え方の入り口が違うような気がしたんです。だけど当時は何が違うかわからなかった。」そうやって淳子さんは当時を思い出していました。

 庄内を離れての生活

淳子さんの出身は酒田。大学への進学で、一度故郷を離れます。行った先は長野県でした。大学で勉強しながら、それなりに楽しく暮らしていたのですが、自ら設定した目標に向かっていくのが得意な淳子さんにとっては、単位を取って論文を書くという大学の学び方が苦手なのかもしれないと気が付きます。そんな中で、淳子さんはものづくりの世界に触れることになります。20代の半ばで、木工の職業訓練技術専門校へ入学、そこでは糸ノコやろくろ、くりもの、彫刻、そして、漆塗りの技術を学びました。

その中で特に淳子さんを魅了したのが漆塗りでした。漆は、3分の2の人はかぶれるというほど、技術だけではなく身体的にも大変な技法ですが、全身が水ぶくれになりながらも夢中になって学んでいたと言います。技術専門校の1年間の費用は親に出してもらったそうです。「今思うと、親に真剣に何かをお願いしたのはこの時が初めてだったかもしれません。大学を中退して、職人の技術の世界に一歩踏み入れた感じでした。当時は勉強できるのが本当に楽しくて!」と淳子さんは目を輝かせながら話します。

 桃源郷のように思えたふるさとへ

技術専門校のあと、長野の漆塗りの職人さんの元で2年間修業をしました。作ったものをイベントで地域の人に販売したり、自分で作ったものを買ってもらうということも長野にいる頃、ひと通り学ぶことができたと言います。淳子さんの親はものづくりを生業にしていたわけではありませんでしたが、DIYは好きだったので手作りするところを見ていたのが、もしかしたら関係あるかもしれない。祖母が編み物や料理が得意だったのも多少影響しているのかもしれない、と教えてくれました。

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淳子さんは故郷である山形県が好きでした。35歳で転勤で山形に来ていた旦那さんと偶然にも出会い結婚し、当時は転勤のある仕事だったので、ほどなくして東京での生活が始まりました。東京生活では少し離れた場所の畑に通って農作業をするなど、都会にいながらも与えられるだけの暮らしには染まれない淳子さんがいました。東京で3年ほど生活していましたが、親の会社の後継ぎの話が出てきたタイミングで淳子さん一家は2010年、庄内に戻ることに決めました。決意した一番の理由は、子どもができて、故郷を持たせてあげられたらという思いでした。旦那さんも庄内が気に入っていて、海、山、川、おいしい食べ物、と桃源郷のように見えたと言います。

 一度外に出たから見えてきたもの

鶴岡に来てからも、DIYでテレビ台を手作りしたり、子供服をつくったりと、モノ作りはやめられなかった淳子さん。東京からUターンということもあり、庄内の持ついいところも悪いところも見えました。淳子さんは「自分たちの土地にある伝統文化や手仕事がたくさんあって、もっと誇りを持って前向きに外に向かって発信できたら、未来にいいものが残していけるのに。。。」と暮らしながら強く感じたそうです。

そんな折に出会った鶴岡のナリワイづくりの動き。藤村先生の講演を聞き、自分が儲けるという考え方よりも、「地域にとっていい事」と言う部分に強く魅かれるものがありました。そして、淳子さんは翌日の自分のナリワイづくりワークショップにその場で申し込みました。

(後編に続く)


菊池淳子さん
酒田市生まれ・鶴岡在住 3人暮らし
工房 器用万歳
https://www.facebook.com/kiyoubannzai

 


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