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<ナリワイ女性インタビュー チャレンジ編>no.21 山崎恵美さん 後編

今年度、鶴岡ナリワイ実践道場に参加し、実家の畑でのナリワイに取り組む「すくすくやさい畑」の山崎恵美(えみ)さんのナリワイインタビュー後編です。(前編はこちら

予想外のUターンとナリワイプロジェクトとの出会い

しかし、農業を教えたことのない恵美さんの両親と、旦那さんの間で考え方、やり方は合わず、引っ越した次の年から、旦那さんは酒田の会社に就職し、働き出しました。
元々、実家の農業に携わるつもりではなかった恵美さんでしたが、旦那さんが農業に携われるのをやめてしまったことをきっかけに動き出します。

「実家の農業を手伝っても収入にはならないので、親からは働きに行けと言われましたが、私が子育てしながらパートで働くというイメージが沸きませんでした。農業の手伝いや子どものことを考えると、農繁期や土日に休みたい。そんな都合のいいパートはないだろうから、何か小商いで自分の食い扶持を稼げないかなと思っていました」

鶴岡に戻ってきてから、育児サークルや同級生、保育園の保護者と徐々に人間関係を広げていた恵美さんは、昨年のナリワイ参加者、まつだわこさんが実施したハーブ研究所スパールでの石けんづくり講座で、鶴岡ナリワイプロジェクト代表の井東敬子さんと出会います。

「敬子さんに、農業したいのだけれど収入がなくて…と相談したら、来年度のナリワイプロジェクトに参加したらどうかと勧めてもらいました。農業以外でもいいし、農業で何かできるんだったら農業で、パートのような時間労働ではない稼ぎを探したい。そんな気持ちでナリワイに参加しました」

チャレンジ中のナリワイ

今年はだだちゃ豆の植え付けや収穫体験、中間報告会ではだだちゃ豆のクッキーづくり体験を行いました。来年度は、もっと本格的に農業をやりながら、加工品づくりや農業体験をその一環としてやっていきたいと考えています。
在来野菜や外国の珍しい野菜にも興味があって、今年は実験的に育ててみました。そういう野菜をただ売るだけではなくて、食べ方の提案などもしていきたいと思っています。

15231487_1116918571739496_1678173158_o恵美さんの自宅で行われただだちゃ豆収穫体験

農作物をただ作っていても、買ってくれる人とコミュニケーションとったりしないと楽しくない。一人で黙々やっているのも大変だし、一人で農業に挑戦している女性も庄内に結構いるとわかったので、そういう人たちとお互いの作業が忙しい時に、助け合う仲間づくりもしていきたい。楽しく、楽に農業するのが目標です。

ナリワイプロジェクトに参加して

今まで、自分が悶々と考えていることを誰かが実現してくれないかな、誰かにお願いしようかな、という人任せだったのですが、とりあえず自分で音頭とってやってみたらいいんじゃないか、と思うようになりました。自分で音頭を取りながら一人であれもこれもやらないで、周りの人にも動いて貰えばいいんだと思って動き出したら、フットワークが軽くなりました。新しい繋がりもできて、それぞれ得意分野があって、できることが違うので、頼めばいいのだと気がつきました。
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中間発表会でのワークショップを経験して

ワークショップをやってみて、自分の子ども以外の子ども達の様子が見れたのが面白かったです。女の子ってすごく真剣に作るんだ、ということに気がついて、それが新鮮だったし、親子をうまくサポート出来たら楽しいだろうなと。ただ野菜を買って貰っても、それで終わらせたらつまらないので楽しく子どもたちと作れるような場所作りを考えていきたいです。

14237481_1048214055276615_3491432825476353068_n中間報告会で参加者と作っただだちゃ豆クッキー

今後の展望

一人で農作業や加工品作りをするのは大変なので、仲間作りをして体制を整えた上で、エディブルスクールヤード(※)のような取り組みをしたいと思っています。一つの品目を沢山収穫して、沢山売って大儲けということがしたいのではなく、一般の人が「家庭菜園をやってみたい」と思っているような範囲、親子の畑へのニーズに応えられるような取り組みをしたい。収穫体験で終わるのではなく、食卓に上る美味しい野菜やお米がどうやって育つのか、それをどうやって食べたら美味しいか、それを周りにいる人たちと色々試すような取り組みをできるようにしていきたいです。

※学校内に菜園を作り、そこで収穫した作物を使ってキッチンで料理をつくり、食卓を囲む。これらを単なる体験実習ではなく、学校教育のカリキュラムに取り入れるという食育プログラム

ナリワイをしてみたい人へのメッセージ

やってみたいこと、気になっていることがあったらまず話してみる。動くのは大変ですが、話してみると、そこから動き出したりするので、まずは話すことが一歩かなと思いました。自分では気付いていなくても、色んな人の考えに触れ、そこから新しい刺激を受ける中で、自分のできることが見つかって、広がっていく。誰でも、何かしらできる「ナリワイ」があるのだと思います。

一つの品目を沢山収穫して、沢山売って大儲けということがしたいのではなく、一般の人が「家庭菜園をやってみたい」と思っているような範囲、親子の畑へのニーズに応えられるような取り組みをしたい。

インタビューを終えて

「一つの品目を沢山収穫して、沢山売って大儲けということがしたいのではない。自分と同じような年代の子どもを持つ親子のニーズに応えるような動きがしたい」そんな話をしたら「農業はそんなに甘くない」「食べていくためには沢山作って沢山売るのが効率的だ」という声が聞こえてきそうです。でも、私たちが目指しているのは「従来のビジネス」ではなく「補い合って、分かち合う月3万ビジネス」です。新しい価値を生み出すビジネスです。
農業であっても、それは、今までにご紹介した「宇宙に関するナリワイ」「美容に関するナリワイ」などと変わりません。従来の枠組みに当てはまらない形であっても、大儲けでなくても、この山崎さんの取り組みを地域の方に見守って欲しい。山崎さんには、農業の新しいビジネスの形を生み出していって欲しい。そんなことを感じました。(ライター:はしもと蕗)

※ライターへのインタビュー・記事・原稿のご依頼は「はしもと蕗」huki1222@gmail.comへお願い致します。


山崎恵美 30代 鶴岡市藤沢地区出身・在住(Uターン)
ご両親、ご主人、5歳の息子、2歳の娘の6人暮らし

「すくすくやさい畑」FBページ

https://www.facebook.com/sukusukuyasai/?fref=ts


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