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<ナリワイインタビュー> 番外編 湯田川温泉ますや旅館 女将 忠鉢泰子さん 前編

写真左は「ハンドメイドアクセサリーneneco」さん作、右は泰子さん作 

ナリワイインタビュー第17回目は、昨年のナリワイプロジェクト卒業生、ルナリズム代表、諏訪 部夕子さん、ルナリズム布ナプキン縫製担当「ハンドメイドアクセサリーneneco」さんと3人で 「マイフレンド(失禁パッド)」を商品開発・発売した鶴岡市湯田川温泉「ますや旅館」の女 将、忠鉢泰子(ちゅうばちやすこ)さんにお話を伺いました。

鶴岡ナリワイプロジェクト卒業生の活動

2014年のナリワイ工房の時期から夕子さんは「ルナリズム~心とカラダに宿る月のリズム~」の活動として 冷え性や生理痛など女性の体の悩みに耳を傾け、解決策を模索してきました。その活動の一環として、マルシェなどでオリジナルの布ナプキンを販売していた際、お客様から頻繁に「失禁用パッドもあったら嬉しい」という声をかけられていた夕子さんは、昨年参加したナリワイプロジェクトの「たぐちひろきゼミ」で、布製の軽失禁パッドに興味のある方を対象としたワークショップしてみたいと考えるようになりました。

ルナリズムの布ナプキン縫製を担当している仲間の「ハンドメイドアクセサリーneneco」さんも夕子さんの話に共感し、二人で試行錯誤を始めた頃、泰子さんと出会い、お互いの考えに共感した3人で尿漏れパッドの試作が始まりました 。「困っている誰かの役に立てるように」という思いで始まった商品づくりを通して、湯田川地区 の「おくるみの会」とも繋がり、夕子さん、nenecoさん、泰子さんが動き出したことによって新商品が生まれ、ナリワイの動きが広がり始めました。ナリワイプロジェクト卒業後も「困って いる女性の助けになれれば」と試行錯誤を続ける夕子さん、そしてそれを地域に広げ始めようとしている泰子さんにお話を伺いました。

夕子さんと泰子さんの出会い

昨年11月末、鶴岡ナリワイプロジェクトの中間報告会が鶴岡市勤労者会館で行われた際、そこに 訪れていた泰子さんは夕子さんが展示していた「布ナプキン」に興味を持ちます。 「私は縫い物が好きで、色々作りたいものあって考えていたりしていたのですが、夕子さんの布ナプキンを見た時に、もうナプキンは必要ない年だけれどこういう『失禁パッド』があったら 欲しいと思ったんです。私自身、風邪をひいて咳が出る時に、漏れそうなことがあっても恥ずかしくて買いに行けなかった。おじいちゃんとか人のものは平気で買えるのに、いざ自分のものとな ると買えなくて、そういう人は沢山いるんじゃないかと思いました。もし洗って使えるパッドが あれば買う時に恥ずかしい思いもしなくて済むし、洗って使えるから長持ちする、これは絶対い いと思ったので夕子さんに私でも作れますかと声をかけたんです」

12313877_1521841758143012_3837214527160268691_n    中間報告会で夕子さんが展示していた布ナプキン

以前から、泰子さんが所属する「湯田川温泉女将会」は湯田川地区に住む「おくるみの会」の方々 に依頼して縫い物をして貰っていたので、泰子さんは「おくるみの会」の手仕事にもなればと考え ていました。

旧白幡邸での雛飾りづくりをきっかけに立ち上がった「おくるみの会」

「10年ほど前、湯田川温泉の旅館『白幡邸(しらはたてい)』が後継者がおらず、お寺に寄付さ れることになりました。『白幡邸』は立派な欅造りで丁寧に手入れがされていて、幕末~明治期 の立派なお雛様があると言われていました。

imageview旧白幡邸の雛人形 

私たち湯田川の女将で、お寺の方に『湯田川地区のためにお雛様を残して欲しい』と頼みに行っ た所『お雛様の管理をしてくれるなら』という条件で了承して下さり、それから毎年、3月中は雛 飾りを飾るようになりました。お雛様の他にも飾るものがあればと考え、湯田川地区の婦人会に つるし雛を作ってくれないかと声をかけた所、色々作って下さいました。でも、中には、縫い物 は得意じゃない方もいらっしゃったので、それなら別の会を作ろうということで、縫い物が好き な人に集まって貰って『おくるみの会』を立ち上げました」

旧白幡邸おくるみおくるみの会が毎年、ひな街道の時期に旧白幡邸に展示しているつるし飾り 

つるし飾りづくりから土産物販売まで発展した「おくるみの会」

「おくるみの会」は現在、会員20名。毎月地区のコミュニティーセンターに65歳~85歳の一人暮 らしのお年寄りが15名ほど集まり、湯田川女将会がお茶菓子を提供しながら縫い物の提案を行います。来ている方の中には一人暮らしの高齢者もおり、家でじっとしていると暗くなってしまう ので、何かしていたいという方が多いと泰子さんは言います。

「私たち女将会の方で、試作品を作って、型紙を渡し、縫い方を指導するとおくるみの会の方々 は、それを家に持ち帰って作って来てくれます。最初は3月のひな街道に合わせて、つるし雛を作っ て貰っていたのですが、数年続けているうちに飾るものが沢山出来て、だんだん余裕が出てきて ブローチや猫の人形を作ったりし始めました」 と泰子さん。それまでは古い着物をほどいてひな飾りを作っていましたが、だんだんと糸や布な どの材料を買い足すようになり、ひな街道で販売し、売り上げの一部をおくるみ会に支払うよう になったと言います。

「庄内の野菜、魚、果物、花、なるべく簡単に家でできるものを選んで色々作って頂きました。 ホッキ貝で人形を作りたいとなったら、声をかけてくれた人がいて沢山ホッキ貝が集まったり、 協力してくれる人が沢山いて助かっています。出来たものをひな街道の時期に販売すると売れた人 にはいくらかお小遣い程度ですが稼ぎにはなる。そうすると、『お金はいらない』って言ってやっ ている人も喜ぶし『来年はもっと売れそうなものを考えておきます』というようなことも言われ ます。ひな街道が終わったら反省会と称して飲み会もするのでそれも皆さんの楽しみの一つだと思 います」

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10年続く「おくるみの会」、高齢者の居場所づくりの秘訣 

泰子さんは、「作って欲しいもの」の依頼はするが「作り方」には口を出さないと言います。

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「少し痴呆があるのかなという方、縫い方が荒い方もいます。でもそれを私が指摘すれば気にして来れなくなってしまうかもしれない。おくるみの会の中で『これだばダメだ。縫い直した方が いい』と声を掛け合ってくれているので助かっています」 おくるみの会はひな街道に向けて、1年かけて作品を作っているのでそれがどのようなものでも、 ひな街道の時期に展示販売していると中鉢さんはいます。

「仲間っていうのは喧嘩してしまうとどうもならないので、出来が悪くてもはじかない。みんなで 楽しそうにやっていることが大切だと感じています」 今年は湯田川温泉名物の孟宗筍の皮を使ってつるし飾りを作っていると泰子さんは嬉しそうに教えてくれました。

DSC_0365 布で作った孟宗筍のストラップは湯田川温泉の旅館で発売中

 (後編へ続く)

 


湯田川温泉 ますや旅館 女将歴45年 忠鉢泰子さん 鶴岡市出身

◆マイ・フレンド問い合わせ先
湯田川温泉ますや旅館
住所:山形県鶴岡市湯田川乙63
TEL:0235-35-3211
HP:http://yu-masuya.net/


◆布ナプキン問い合わせ先

ルナリズム 心と体に宿る月のリズム
http://luna-rhythm.tumblr.com/


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